中部日本研究部会2022年度第2回研究会のお知らせ


日本ラテンアメリカ学会中部日本研究部会 2022年度第2回研究会

 日本ラテンアメリカ学会中部日本研究部会では、以下の日程・内容で研究会を開催いた
します。奮ってご参加いただければ幸いです。

【日時】2022年11月19日(土)13:30-17:00

【開催形態】オンライン(Zoomミーティング)

【オンライン参加申込先】概ね11月9日(水)までに、浅香asakass*nanzan-u.ac.jp にお
知らせください。(*を@に変更する)Zoom招待URLを連絡いたします。

【プログラム】
〇第一報告:河村留利(愛知県立大学)
 「カポエイラとウンバンダの世界観」
 討論者:古谷嘉章(九州大学)
 概要:ブラジルの格闘技・音楽・ダンスの要素を持つカポエイラとアフリカ宗教や先住
民の信仰が混合し共生するブラジルの宗教ウンバンダの相互関係を、今までのフィールド
ワークから研究報告する。現在行っている岐阜県におけるウンバンダ儀礼の参与観察から
、ウンバンダにおける神々や精霊の特徴に着目してカポエイラとウンバンダの共通点を分
析し、両者の世界観を考察する。

〇第二報告:郷澤圭介(立教大学外国語教育研究センター)
 「ユカタン・マヤ人にとっての「敵」が意味する存在とは:植民地期初期と21世紀にお
ける意味の比較研究」
 討論者:井上幸孝(専修大学)
 概要:メキシコ先住民族ユカタン・マヤ人の母語ユカタン・マヤ語における「敵」の概
念について、植民地期初期(16-17世紀)に編纂されたスペイン語―ユカタン・マヤ語の
語彙集から収集された「敵」を表す単語を言語学的に分析し、彼ら固有の「敵」に対する
概念の復元を試みる。その後、ユカタン州フヌク村周辺で2022年8月に実施された村人へ
のインタビューにより得られたデータから現代マヤ人が「敵」に対して持つイメージを整
理し、400年以上前の「敵」の概念が現在に至るまでにどのような経緯で変化したかを考
察する。

〇第三報告: Arturo Mila (Universidad de Santiago de Compostela博士課程/愛知県立大学
大学院)
「Polarizacion politica, populismo y discursos antagonicos en America Latina. Analisis de la
primera vuelta a las elecciones presidenciales de Chile (2021), Colombia (2022) y Brasil
(2022)」
 討論者:菊池啓一(アジア経済研究所)その他調整中
概要:近年のラテンアメリカ政治においてポピュリズムの台頭が注目されている。本報
告では、2021~2022年に行われた3か国の大統領選挙(第一ラウンド)における左派と右
派の代表的候補者に注目する。すなわち、チリの Gabriel Boric Fontと Jose Antonio
Kast、コロンビアのGustavo Petroと Rodolfo Hernandez、そしてブラジルの Luiz Inacio
Lula da SilvaとJair Bolsonaro である。左派と右派それぞれの視点から見えるポピュリズム
共通の要素や、ラテンアメリカにおける「新左派」「新右派」をめぐる議論についても紹
介したい。(※発表はスペイン語)
 尚、研究会後にはオンライン懇親会も予定しています。忌憚のない議論の場になればと
思います。皆さまの積極的なご参加をお待ちしております。

中部日本研究部会担当理事
 浅香幸枝/小池康弘
運営委員
 丹羽悦子