講演会のご案内

会員各位

石橋純会員より、講演会のご案内がありましたので、ご紹介いたします。

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講演会のお知らせ

チャベス後のベネズエラ政治とアフロ系子孫(黒人)の社会運動

講演:Jesús Chucho García ヘスス・チュチョ・ガルシア
アフロアメリカ・ディアスポラ財団主宰、前アンゴラ大使


現代ベネズエラを代表するアフロ系社会運動指導者であり、在アンゴラ共和国ベネズエラ公館前大使のヘスス・チュチョ・ガルシア氏を招いて講演会を催します。

チュチョ・ガルシア氏はベネズエラにおけるアフロ系子孫のマイノリティ民族としての法的認知を目ざす社会運動であり、南大西洋のアフリカ系ディアスポラの新たな連帯を訴える思想家であり、植民地期ベネズエラにおける奴隷化されたアフリカ系人の史料を掘り起こす在野の歴史家であります。アフロベネズエラ音楽を中心とする民衆文化にも造詣が深く、プロデューサーとしても多くの音源、放送コンテンツを手がけてこられました。

チュチョ・ガルシア氏は、チャベス政権が進めた複数文化・多民族政策ならびに非同盟諸国外交政策を反映し、本年8月まで4年間アンゴラ大使を務めました。次期任地であるマリ着任までの慌ただしい時間を来日公演のために特別に割いていただきました。これまで15年以上にわたり東京外国語大学ならびに東京大学のラ米黒人運動研究者グループがチュチョ・ガルシア氏と緊密な交流を維持してきた縁があり、今回の招聘が実現しました。現代ラテンアメリカにおいてもっとも傑出したアフロ系思想家である氏の経験と知見を日本の多くの皆様と共有したいと存じます。みなさま奮ってご来場ください。

 

日時:2013年9月28日(土)14:30~16:30
場所:東京大学 駒場Ⅰキャンパス18号館1階メディアラボ2 京王井の頭線駒場東大前駅下車1分
言語:スペイン語(通訳なし)
入場無料、申し込み不要、先着順、定員約40名、どなたでもご来場いただけます

主催:東京大学大学院地域文化研究専攻ラテンアメリカ研究コース
共催:東京外国語大学《大西洋世界におけるアフリカ系人の主体形成と「アフリカ」の創造》研究班準備委員会(代表: 鈴木茂)
協力:在東京ベネズエラ・ボリバル共和国大使館
問い合わせ:石橋 純(東京大学) isibasi[at mark]ask.c.u-tokyo.ac.jp

 

Jesús Chucho García氏経歴

1954年、ベネズエラ、ミランダ州サンホセ=デ=バルロベントに生れる。在野の歴史家、評論家。愛称「チューチョ」を筆名として使う。現代ベネズエラにおいてもっとも大きな影響力を持つアフロベネズエラ主義者。ベネズエラ、キューバ、コンゴ人民共和国等でアフリカ文化ならびにアフロアメリカ文化に関するフィールド調査を実施。インディアス史編纂所(セビーリャ)、国立史料編纂所(カラカス)等で奴隷貿易ならびに植民地期のアフロ系コミュニティに関する文献調査類を実施。UNESCOの資金援助を受けてコンゴ人民共和国ならびにバルロベントで撮影した映画『大西洋の跳躍Salto Atl\'antico』 は、ベネズエラにおけるアフロ系文化復興運動に多大な影響を与える。2000年、ベネズエラ初のアフロ系民族運動全国組織ROA(アフロベネズエラ系組織ネットワーク)を設立。チャベス政権下、活発なロビー活動を展開。2010~13年8月までベネズエラ外務省アンゴラ大使。