映画の上映イベントのお知らせ(東京大学教養学部ラテンアメリカコース)



石田智恵会員より下記の映画の上映イベントに関する情報が寄せられましたのでご紹介いたします。

****************************************

会員各位

このたび、日本ラテンアメリカ学会の後援を受け、ラテンアメリカのドキュメンタリー映画自主上映イベント
「ラテンシネクラブ第一回上映会&トーク」を開催することとなりました。
去る6月の定期大会で第一回AJEL映画祭として上映した作品のなかから、海外招聘ドキュメンタリー作品を3本立てでお送りします。
学会で見逃したという方もぜひこの機会に足をお運びください。
下記に企画趣旨・ 上映作品の予告編リンクを含めたプログラムをお送りいたします。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げるとともに、 各方面への告知にご協力いただけましたら誠に幸いです。

ラテンシネクラブ実行委員会(東京大学教養学部石橋純研究室内)
実行委員長
石橋純


--------------------
ラテンシネクラブ 第一回上映会&トーク

■シネクラブとは?
商業媒体に乗らないオルタナティブな映画を選定・ 上映することを目的とする市民の集いのことで、 20世紀初頭の欧州主要都市に発祥しました。 ラテンアメリカでは、 大学がシネクラブの重要な担い手となっています。 各地の国立大学にはたいてい学部ごとにシネクラブがあり、研究・ 教育とは別の文化発信の社会的役割を担っています。
 ラテンアメリカ式のシネクラブの上映会では、 作品上映後に対話の集い(tertulia)が催されます。 キュレーター(作品選定責任者)を一座の中心とした対話の会を、 会員は本編鑑賞と同じくらい楽しみにしています。 それは映画作品について多くを知るための「学びの場」 というよりもむしろ、 主流メディアに露出しない社会や文化の問題について上映作品を通 じて深く「考える場」であるのです。
 このイベントでは、 そうしたラテンアメリカのシネクラブにおける談論風発の空気を多 少なりと日本で再現することを目指します。 立ち上げイベントとなる今回は、南米の3カ国(アルゼンチン、 ブラジル、ベネズエラ) からドキュメンタリー映画を選定いたしました。

■日時・場所
11月23日(木・祝) 11:00~18:00(詳細プログラム下記)
東京大学教養学部(駒場Iキャンパス)18号館ホール

■定員
200名(要申込)自由席・先着順・入れ替えなし

■参加費
非営利イベントにつき、入場料はありませんが、 運営費用にあてるため「資料代」1000円をお支払い願います。

■申し込み方法:
ご氏名、ご所属、ご覧になりたい作品タイトルご記入の上、cineclublatino2017@gmail.com(ラテンシネクラブ実行委員会)にご連絡ください。
事務局より受付のお返事を差し上げます。
申し込み締め切り:11月22日(水)


■プログラム
11:00-11:10 主催者ごあいさつ
11:10-12:20 上映①「沈黙は破られた:16人のニッケイたち」(2015年、 アルゼンチン)
12:20‐12:50 トーク マルセーロ・ヒガ(フェリス女学院大学教員) 聞き手:石田智恵(早稲田大学教員)
12:50-14:10 昼休み
14:10-15:10 上映②「誰か家にいますか?」(2016年、ブラジル)
15:10-15:40 トーク 鈴木茂(東京外国語大学教員) 聞き手:マルコス・ペルシチ(東京大学大学院)
15:40-15:55 休憩
15:55-16:00 ベネズエラ音楽生演奏(ゲスト:Estudiantina Komaba)
16:00-17:05 上映③「民衆のミス・ベネズエラ」(2010年、ベネズエラ)
17:05-17:35 トーク 松岡秀明(東京大学ほか教員、医師、歌人) 聞き手:石橋純(東京大学教員)
17:35-17:55 Estudantina Komaba 演奏(4曲)


■上映作品解説と予告編

(1)「沈黙は破られた:16人のニッケイたち Silencio roto: 16 nikkeis」
(アルゼンチン、2015年公開) 上映時間:70分
監督:パブロ・モジャーノ  原案:カリーナ・グラシアーノ
内容: 軍政期に発生した強制失踪事件の犠牲者に日系人が含まれていたこ とは、長らく知られてこなかった。 誰がかれらについて沈黙してきたのか、 沈黙はいかに破られたのか、家族・ 知人へのインタビューを通じて問いかける。
【予告編視聴はこちら】https://vimeo.com/112433280


(2)「誰か家にいますか? Tem alguém em casa?」
(ブラジル、2015年公開) 上映時間:60分
監督:エリオ・イシイ
内容:経済発展を遂げるブラジルの巨大都市サンパウロで、 子どもの居場所、託児の問題は深刻化している。 監督自身の幼い息子との10年間にわたる日常生活の記録がそのリ アリティを物語る。是枝裕和「誰も知らない」 と響きあう作品とも評された、 大都会に生きる幼な子の切ない成長の軌跡。
【予告編視聴はこちら】https://www.youtube.com/watch?v=D9pibzh6cCA&feature=youtube


(3)「民衆のミス・ベネズエラ La reina del pueblo」
(ベネズエラ、2010年公開) 上映時間:65分
監督:フアン=アンドレス・ベジョ
内容:こんにちミスコン大国として知られるベネズエラ。 1944年、この国で、史上初にして最後の《 公選による全国規模のミスコン》が行われた。 美女とスポーツとデモクラシーが交錯する現代史。
【予告編視聴はこちら】https://vimeo.com/130913819

※英語または日本語の字幕がつきます


■ゲスト:Estudiantina Komaba エストゥディアンティーナ駒場( ベネズエラ音楽ライブ演奏)
東京大学駒場キャンパスに拠点をおく、 日本で唯一の学生ベネズエラ音楽合奏団。
2009年結成。来日音楽家の前座演奏、全国各地の高校・ 大学での招待演奏、市民講座への出講等を実施している。 学生の余暇活動にとどまらない、異文化理解・国際交流・ 学術教育の社会還元等、 大学から文化創造運動を発信する気概を持って、 活動を続けている。 2013年にはBBCウェブのトップニュースを飾る。
Youtubeの再生回数は累積100万回超。


主催:東京大学教養学部ラテンアメリカコース
後援:日本ラテンアメリカ学会
お問い合わせ:ラテンシネクラブ実行委員会(東京大学教養学部 石橋純研究室)
       cineclublatino2017@gmail.com