第18回ラテンアメリカ教養講座「民族楽器の奏でるラテンアメリカ文化」開催のご案内(京都外国語大学)


京都外国語大学ラテンアメリカ研究所の中谷さまより、下記の教養講座の案内がありましたのでお知らせいたします。

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第18回ラテンアメリカ教養講座「民族楽器の奏でるラテンアメリカ文化」開催のご案内

京都外国語大学ラテンアメリカ研究所(IELAK)では、6月5日(水)から第18回ラテンアメリカ教養講座「民族楽器の奏でるラテンアメリカ文化」を開催いたします。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

日時: 2019年6月5日より毎週水曜日(全5回)18:00~19:10

会場: 京都外国語大学 1号館7階小ホール

後援: 京都ラテンアメリカ文化協会

※申込不要・入場無料

 ラテンアメリカがその長く複雑な歴史の中で育んできた豊かな民族文化の中に、音楽がある。先スペイン期、先住民は生活の様々な場面で楽器を奏で、神々に捧げ、あるいは人々を結びつけていた。

ヨーロッパ人が侵略・植民地経営を開始した16世紀以降、最初は教会音楽に始まった西洋音楽と先住民の伝統的音楽や楽器の混交は、次第に一般の人々の日常生活を潤すものへと広がりを見せ、

独特の楽器やメロディー、リズムを形成して、現代を生きる私たちを楽しませてくれている。

今回は、あまたあるラテンアメリカの音楽の中でも、民族楽器に焦点を当て、その楽器を育んだ社会や文化、歴史を学ぶとともに、実演を通してその音色を楽しみ、味わいたいと思う。

6月5日(水)

カリブ海周辺国の民族楽器

野村英男(ラテン音楽DJ)

 中南米諸国には欧州のラテン系の人たちが大挙移民してきました。やがて、現地の労働力不足を補うため、アフリカの黒人達を奴隷として持ち込みました。

カリブ海周辺の国々ではこの様な黒人の影響が大きく、現在でも珍しい楽器が使われています。主なものを曲と共にご紹介します。

6月12日(水)

ブラジル音楽におけるトルコ〜アラブ音楽の影響~

ケぺル木村(音楽ライター、打楽器演奏家)

 ブラジルで現在絶大な人気を誇るフォホーという大衆音楽で大事な役割のザブンバという太鼓のルーツを調べていたら、アラブやトルコの音楽にたどり着きました。

そんなザブンバの演奏法やリズムパターン、そしてブラジル北東部の豊かな音楽をご紹介します。

使用楽器 ザブンバ

6月19日(水)

陽気なだけじゃない!深遠多様な"黒い"キューバ音楽

〜アフリカへ遡るキューバンパーカッションの世界~ 

北口愛子(演奏家/DJ/イベントオーガナイザー)

 「キューバ音楽」というとサルサやマンボ、チャチャチャ...と明るく陽気なリズムを思い浮かべるのでは。実はそのリズムの根底にあるのは、アフリカ起源の宗教であるサンテリア、パロ、アバクアなどの儀式音楽。

今回は儀式用の楽器演奏を交えて「黒いキューバ音楽」を体感していただきます。

使用楽器 バタ、コンガ、シェケレ 、クラーベ 等

6月26日(水)

メキシコ農民村祭りの音楽〜昔は昔らしく、今は今らしく〜

長田里(ジュエリー作家(SATIVA))

 ソン・ハロッチョはベラクルス州南部の農村祭りの音楽だ。100年前の音を伝える農民演奏家達も高齢化する中、一度失われかけたこの音楽に今、若者達が新たな命を吹き込んでいる。

楽器演奏、詩歌、タップダンスから成り、老若男女が夜を明かすこの祭り音楽の構成、機能、歴史、現状をお話しします。

使用楽器 ハラナ

7月3日(水)

南米における管・弦楽器の変遷

野村英男(ラテン音楽DJ)

 民族楽器は、日常の生活をとりまく自然環境や社会環境の影響を受け変遷発達してきました。

ここでは、アンデスの高知に住むインカの血を引く人達や先住民、メスティソと呼ばれる混血の人たちが使っている特徴的な管や弦楽器を中心に紹介します。

お問い合わせ:

京都外国語大学 ラテンアメリカ研究所

〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6

TEL: 075-312-3388 FAX: 075-322-6237

E-mail: ielak@kufs.ac.jp

http://www.kufs.ac.jp/ielak/index.html